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委嘱料の話

昨年末、ある作曲依頼を受けた。オーケストラと女性独唱、合唱付きの、10分を超える舞踊音楽。2ヶ月ほどで書き上げ、舞踊練習用の音源も作成し、1月の初めに先方に渡した。

それから1ヶ月半ほど、連絡がなかった。納品するまでは催促の連絡がひっきりなしであったが、納品した後は急に静かになった。

1ヶ月半後、たまたまその方とある会議で同席した。先方は私を呼び出し、封筒を渡した。なんと、中身は契約した委嘱料の半額であった。

「すみません、なにかと出費がかさんでいまして…」

私は受け取らなかった。なにかと出費がかさんだら、こちらとの契約は相談なしに勝手に変更してよいのだろうか。

事前に相談があれば、私は応じたであろう。しかし、相談もなしに決めつけてくるのは信義に反する。もし事前相談があり、本当に先方の難しさがわかれば無料でもよいのである。この場合はお金の問題ではない。契約と信義の問題である。その後、委嘱料はまだいただいていないが、どうなることやら…。

 

ピカソの有名なエピソードも紹介しておく。

 

tabi-labo.com

 

こうは書いているが、私は委嘱料について取り決めたり、しっかりいただくのがとても苦手である。一番ひどかったのは5分の音源制作(作曲)で、謝礼はなんと、お菓子の詰め合わせであった。音楽制作と委嘱料の関係は、たくさんの方々が悩んでいると思われるが、どうか苦労したぶんくらいはいただきたいものである。